活動の記録
▼2002
5月/ミャンマーに初の野球専用グラウンド(第一期工事)完成。
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ユーロー夢支援「球場建設」第1期工事報告書
  支部:ミャンマー
活動科目:スポーツを通じた薬物防止教育
     及び青少年の健全育成
  氏名:岩崎 ひとみ
【野球場建設 第1期工事】
 ◆ 建設開始 ― 第2部 ―


第1部工事がこれで終わることができず、引き続きレベリングの手作業を続け、第2部工事に着工すべく、技術者と大工との話し合いを始めた。意見の対立もあったが、ミャンマーで初めての野球場を作る名誉を考えましょうと言うことで、奉仕の精神の下、作業する者一丸となって、次の工事に取り組んだ。

 ミャンマーで初めての球場と言うことは、大工さんも高いバックネットの作成は全く初めてで,技術者の計画ではコストがかさむことがわかり、話し合い後、木の国ミャンマーを意識して、木でバックネットを作ることになった。チーク材より硬くて強いピンカドーの木を大工は選んだ。この木は鉄道の枕木に使われている。60フィートx30フィートのバックネットを何フィートごとに柱を立てるか,家を建てるときの大工のカンと技術者の計算とが一致したところで、10フィート毎に柱を立て,横桟は5フィート毎にはめていくことになった。
建設資材の購入が開始され、建材が、運ばれてくる。夜警が必要となり、野球選手二人、マウン・マウン・ティン氏とミョウ・タン・トゥン氏が手を上げてくれ、昼は昼で働き、夜も夜で夜警をすることとなり、選手たちの頑張りにびっくりさせられる。
大工は先にダッグアウトの建設から開始した。建材を置く場所の確保である。大工と左官屋であれよあれよとできていく。レンガと木で骨組みは7日間でできてしまった。
そして、バックネット。大工の木材選びも真剣である。高さのあるものを平面だけで支えるために、木材に虫食いがあったり,中が空洞であったりすれば、折れやすいわけで、材木屋に勧められた木材でも大工自身が納得しなければ決して購入しなかった。
30フィートの長さの木が1本の丸太では存在しない為、木を途中で接がなくてはならない。階段状に接ぐ部分が切断され,それを合わせ,ボルトナットで留めていく。その柱になる木が出来上がると、横桟の木を準備する。その間、その柱が立つ地中を深く掘り、そこにコンクリートを流し、柱を支える為のエル字型の鉄材を埋め込む作業も行われていた。柱を立てるための足場を竹で作り、そして、いよいよ柱を立てる日、大工さんたちはお供え物をして、宇宙の神,太陽の神、月の神,土の神とそれぞれに祈りを捧げた。そして、最初に立つ柱の先には日本の棟上式のように榊の枝が付けられた。背の高い柱の先の方を、長くて太い竹と竹の間に結んだ2組のロープに持たれかけさせて,徐々にそのロープを竹の位置をずらしながら柱のふもとに持ってゆき、建てていく。2組の息が合わないと、まっすぐに立っていかない。大声をあげながら,左右の2組が竹を上手に操って,柱を立てていく。大工の棟梁は足場の高いところで柱がたちあがっていくのを待ち、ひょいと、ロープを渡し、縛ったかと思うと、その端を反対側の人間に渡して、引っ張ってもらう。柱の立ち上がるスピードが速くなり、やっとのこと、1本の柱がたった。早速、その柱と,コンクリートに埋め込まれた鉄材をボルトナットで締める。雨風を想定すると、柱をコンクリートに埋めてしまっては、遊びがない状態で、折れる可能性があるらしい。柱はコンクリート上で止められているだけである。全部がたち、それぞれに横桟がはめ込まれていった。それに金網がつけられ,万が一を考えて、横から、支えるようにワイヤーをつけ、両端をダグアウトの端付近に固定した。技術者の提言により、バックネットの裏に3本の鉄材を入れ,支えるようにした。頑丈に建ち、現在にいたっている。
サイドフェンスの建設、バックサイドフェンスの建設を二グループの大工に請け負ってもらう。特に,バックサイドフェンスは円弧になっている為,力のかかり方を計算しなければ、内側に倒れてくる。技術者の指導の下、フェンスの貼り具合といい、しっかりとしたものが出来上がった。フェンスの高さは5フィートとした。フェンスを越して手を伸ばす選手もいるであろう為、フェンスの支柱は尖った形にはしなかった。若干の面取りだけをしている。
1塁側外野が水はけのために低く勾配をつけたのだが、出来上がってみると、少し勾配がありすぎて,フェンス下方にレンガを積まなければならなくなった。フェンスの高さは一律5フィートにしたのだが,そういう理由で、1塁側は6フィートぐらいになっている。
フェンスのペンキ塗理の作業工程入る頃、スポーツ大臣が視察に来られることをある早朝に知り、あわてて球場に駆けつける。大臣は非常に興味深く、野球の説明等を聞きながら,視察された。1塁側333フィート、3塁側334フィート,一番深いところで外野フェンスまで400フィート。国際レベル球場…この視察は、スポーツ省局長の私共への理解が大きく影響しているであろうと思われるが、以下の理由に基づくものであった。スポーツ省がサッカー場のレベリングを実は建設業所に頼んではや4ヶ月が経過し、まだ、平らになるどころか、さほど工事が進んでいない状況で、私共が約1ヶ月で平らに仕上げていくことがとても不思議だったようである。局長は、それは私共のスポーツに対しての心意気が素晴らしくて,情熱を持って,スポーツマンシップに基づいて建設をしているからだということを感じ,大臣に伝えてくださったようである。それで,大臣自ら視察に来てくださったわけである。ただ、雨天では試合をしない野球と,雨天でも試合をするサッカーとでは、土地の作り方の若干違いがあるように思えるので、一概に私共のやり方が早くできてよいとはいえない。しかしながら,建設業者に依頼するのを較べれば,スポーツに対する心は選手始め多大にあり、その結果として早く仕事を片付けられていることは確かだと思う。
レベリングもほぼ出来上がり,工事と言うよりメンテナンスにかかる費用が多くなってきた。
5月に入ってから,雨季の兆しが見え,雨の合間,合間でのペンキ塗りが続いた。
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